髪の毛切って貰いながら長い付き合いの担当者と世間話をしてて子供の話になった。
実は年は下だけど長男が22歳で結婚して子供が出来たので担当のYはお爺さんなのだ。
冷やかしながら昔話をした。
長男は奴の子じゃない。お腹に子供を宿した奥さんと結婚したのを知ってたので愛情の深さを感じてた。詳しい話、事情は知らないけど俺には真似出来ないと思っていたから・・・
若い頃、駅前で仲良さそうに奥さんと歩いてたのを見掛けたのがもうだいぶ昔になってしまった。
下の子は中学生って話を聞いて
『あれ?そんな年が離れてたっけ??』
「15歳です。」
『高校受験?大変やなぁー?!』
奴が伏目がちに
「ホントならね。LDなんで・・・学習障害。」
「養護学校いきはるんかと思ったら普通の学校行って・・・」
こんな優しい男に神はなんと試練を与えるのか。言葉が暫し出なかった。人生いろいろとはよく言ったものだと考えてしまった。そして、世の中にはなんと色々な病気があるものか・・・俺の人生も数奇だと思ったりするのだけど人それぞれにドラマ、ストーリーがあるなぁー。としみじみと感じた。
俺の娘たちの話になって励ましと言うのもおかしいのだけど今まで話さなかった長女の病気を話した。
「治るの?」
『治らん。』俺と担当者の声がでかいので周りのマダムたちが聞き耳立ててるのが分かった。
2人、沈黙。話題を変えた。
帰り際に少し早い年末の挨拶を済ませた。
駅に向って歩いてると雨が降り出して来た。
電車の中で暗くなった風景を見ながら時の経つのが早いことを今更ながら感じた。
iPhoneのボリュームを少し上げた。
今年も、もうすぐ終りやなぁ。
ドライブまにあ 日々燦々 / 2012年この世の終りが過ぎて