沙羅双樹 - 続エピソード２/ Cancer -

セットメニューはパスタとピザこないだ行った妙心寺・東林院の沙羅双樹の花の話や俺のドライブ、ロードトリップの喜びや完走した時の達成感についての話を真顔で興味深そうに話しを聞いてくれてシンパシーを感じてくれた同僚。
彼も転職組でメンタルヘルスを患ってた。
沙羅の花、夏椿の話を聞いてやけに感動してくれて話す俺も想いやらを語ってしまった

続エピソード２/ 癌

昨日ブログで取り上げたばかりなのに帰宅してマンションの玄関でばったりとHさんと会った。
ガラスの扉越しに目と目が合ってセンサーに手を翳して扉を開けた。
いつもの挨拶を交わしてＨさんの姿を見ると杖をついてニット帽みたいなのを被ってるのを見てもしかしたら予感が当たってるのかな？なんて思った。
『大丈夫ですか？』
「もう、あかんわ！ステージ４や！！頭にも回ってもうた。」
なので車を下りることにしたそうだ。妙に納得した。
「２年前に分かってから何回も手術してるけど、とうとう頭に転移した。」
少し病気の治療の話をして治療方法についても話を伺った。どうやら最初に胃がんが発見されて難しい治療方法と最近、保険適用になった以前は５００万円くらい掛かる治療薬を処方されてるらしい。抗がん剤はつらいので止めたって話だった。
目を見ると落ち着きを取り戻されて覚悟は出来てるようだった。
「71歳になるからしゃーないなぁ」
『年齢はあるけど、人間って運命や寿命ってそれぞれに有ると思うんですよね』なんか慰めになってない気がしたが俺の死期の考え方を娘にした様な話をした。
車の話をした。
『レヴォーグsti買いはったみたいやから会うのを楽しみにしてたんですよ！』
「６か月待った。結局50kmしか乗ってない。」
『.....』
『無念ですねぇ』
「うん」
『ゼロクラウンを長く乗ってはったから、とうとう買い替えはったんが俺の車と同じ水平対向エンジンやから話をするのを楽しみにしてたんですよ！』
笑顔で俺の顔を見る。

ゼロクラウンへの愛情いっぱいの話
めちゃシンパシー感じた

笑顔は達観してはるように見えた。
それと俺（他人）に病気の話をして少し胸のつかえが取れたのかも知れない。

いつも奥さんをゼロクラウンに乗せて銭湯に出掛けてたＨさん。
今は自転車で銭湯に行ってるそうだ。（ちなみにマンションの風呂は入った事ない）

胃がんか....うちは癌血統と言うより循環器系の病気になるせいかあんまり意識してないのだがやはり連日になったが健康が何より重要だと思った。人の人生にも季節があるように思う。

やはり
綺麗に咲く花は散るのが運命とは言え
樹木が朽ちるまではまた花を咲かすが
人間は一回だけ咲く花（人生）
人の人生の方が儚いもの
しかも人それぞれに平等に時間はない。
それぞれの長短の時間がある。
儚いもの（人生）

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それにしても....
癌って怖いなぁ
車乗れんようになったら俺

ふと奥さん、旦那さんの容態悪くなったら
お風呂どうすんのかな？
なんて思いが過った。

ほんま儚い

安らかな終末を祈るばかりだ

沙羅双樹 - 続エピソード２/ Cancer  -