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ドライブまにあ「花鳥風月」_matsu's BLOG_

ポルシェ911でのドライブや好きな車の話と日々の人生日記です。 The Drive of Life,Your smile calls the fortune, since 2010

追憶の蒼

仕事も始まり、いつもの日常が戻って来た。
温かだった正月から一転して週末、寒さが戻って来たようだ。 
雪でも降りそうなくらい陽が暮れると冷え込んで来た。 
早めに仕事を切り上げ足早に帰宅し、部屋でゆっくりとコーヒーを
飲みながら、娘からのプレゼントのスイッチを入れてぼんやりと眺めてた。


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薄暗くした部屋に蒼く光り綺麗だ。
 
正月、すき焼きを食べながら娘と話してた事が頭に浮かび
懐かしい映像が頭の中で流れ始めていた。
 
4歳離れた姉妹
年が離れているせいかどうしても姉が我慢させられることが多かった。
そう言えば、昔次女の誕生を知らせる電話が病院から掛かった時は
『また、女か...』と長女が産まれた時とは違って少し落胆したのを覚えている。
とは言え、次女を見に行くと長女の時と同様に指の数を数えたり、不思議と同じ様に
五体満足に産まれて来て、元気なのを確認して妙に安心したものだった。
長女が生まれ時は最初から先生にアトピーだと聞いて何だか耳慣れない事を言われておっかなびっくりし、嫁さんが狼狽えていたのとは違って次女はそう言った話もなかった。長女が生まれた時は最初から嫁さんが参ってしまっていたので次女が生まれた時になんでもなかったことに安堵した記憶がある。それと二人目の子供を作る事を切望していたし、二人目の子供を産む事に執念すら感じていたのでやれやれと言った気分でもあった。
嫁さんは次女だった。 
嫁さんの家は結構な資産家ではあったが嫁さん自身はそんな自覚はなかった。
ただ、よく聞かされたのは跡取りになる姉、長女ばかりがチヤホヤされ、両親から寵愛されていたことに幼少の頃から傷付き、そのことが元でグレた時期が有ったと言う話。
差を付けられて育った事が不満にも関わらず両親にそのことを直接告げることはせず、グレたり面倒を掛けることで振り向いて欲しかったようだ。俺から見てるとご両親ともそれなりに接していたとは思えた。が、跡取りとなる長女は特別視していたのは他人事ながらではあるが感じ取っていた。
幼少の姉妹の様子は知らないので、ご両親を庇うとよく怪訝そうに
「愛されて育ったあんたには私の気持ちはわからへん!」言われたものだった。
それでも養子のお父さんは結構に気にかけている様に思えた。
父親にはある種、嫁さん自身も感謝していたし拠り所であったように感じる。

代々、女系で養子さんを貰ってる嫁の家。
ウチもやっぱり女の子二人になった。
嫁さんの念願通り、二人の女の子を授かって... 
自分が次女のせいか長女より次女を溺愛している様に見えた。 
たぶん、自分が虐げられて育った事に復讐するように... 
その事を指摘すると否定してたけど、どう見てもそういう風に見えたものだ。 
 
歴史は繰り返す。
 
嫁さんは小さい頃、ひきつけを起こして嫁さんの親父さんに連れられて京都の三宅八幡宮に行ってから、ピタっとひきつけが治ったと言って、長女がてんかん発作を起こした時にお参りしに出掛けることになった。それから大きい発作は起きなかったのでご利益があったのかも知れない。
トピーで生まれ、てんかん発作を起こしたりする長女が疎ましいのか長女から遠ざかる傾向にあったような気がしてる。恐らく無意識なのだろうが俺が感じるくらいだから娘はなおさらだろう。母親にかまってもらおうとする姿を後ろで見ながら昔の嫁さんと姉さんの姿がだぶって見えてた。嫁さん自身も小さい頃にひきつけたり、世話を焼かす子供だったから、母親から邪険にあしらわれたが親父さんが優しく、面倒を見てくれた事に感謝していた。心の中で母を慕いつつも、ある種、憎んでいたのではないか? 
うちの娘たちと嫁さんの関係がダブって見えて怖いくらいだったのが後にさらに「血」、血族、因縁の様な怖さを思い知らされることになる。
長女はSLEを発症したが嫁さんの親父さんはベーチェットだった。
 
娘の病名を聞いた時に
(歴史は繰り返す)と思わずはにいれなかった。
もし、俺が家を出る前に発症していたら、また別の人生が俺を待っていたろうに... 
ここまでの流れが俺自身、必然の流れだった様にも思えて来るのが不思議だ。  
忘れてしまいそうな過去の思い出も俺には案外、懐かしく現在も続く、長女との関係も宿命であり、運命なのかも知れない。 
蒼く光るアロマディフューザーからシダーウッドの香りとともに
懐かしい思い出を運んでくれた。 
 
きっと娘は ...

娘たちはそれぞれの人生でそれぞれの幸せを掴んでくれると信じている。
春が必ず彼女たちに訪れる様に


きっと




ドライブまにあ

           日々燦々 / 追憶の蒼




いつか母娘仲良く寄り添える日が来る気がしてる。雪が解けて春が来て花が咲くように
その時、俺は用無しになってしまうかも知れないけど(苦笑)

Ain't Afraid to Die -Dir en grey-

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