白顔に紅色

2016
1213

1 CM

小雨が降り続く中、歩いて帰宅してると靴に水が沁みて

靴下まで濡れ始めて冷たくなって来た。

急ぎ足で帰りながら、ふと娘の顔が浮かんだ。

＿/＿/＿/＿/＿/＿/BMW M235i ＿/＿/＿/＿/＿/＿/

俺が異動した先の職場には奇遇にも娘と同じ病気の人が居てて病状を尋ねたり、娘の話をしてるとその人は結構、年を取って発病したのであんまり他人には詳しい病名を周囲に告げていなかった。俺はその人の病気の症状を聞いて、同じ病名かは分からないけど、きっと同じ病気だろうってネ。色々話をしてると俺が彼の病気をよく知っていて、しかも同じ病気の娘が居てる話にえらく興味、共感したのか饒舌に話をしだした。

やっぱり同じSLEではないけど膠原病で詳しい病名はよくわからないのか？知らないのか・・・

どうやら年末血液検査の結果如何では血漿交換療法を年が明けてからするため、会社を休むことになるらしい。俺は娘がその治療からだいぶ体調がよくなったのを話しをして

『先生の指示に従って、血漿交換療法をした方がいい。と言うかやるべきだろう。』

ってな話をしてると俺が数少ない彼の病気の理解者と思ったのか満面の笑みでまたまた、しばらく自分の話をしだした。

帰路、足早やに歩いてると頭に浮かんだ会話の風景。

こないだ娘と話てると娘の顔が随分と丸く見えて...

(もしかしたら薬が増えてて、またムーンフェイスなのかな？）

いつになくファンデーションが濃くって白塗りの顔に真っ赤な口紅が目立って舞妓さんみたいなので、やけに気になった。でも、娘が顔の事を気にすると嫌だからその事は告げずに

『今度、また肉食べよう！！』
って言って立ち去った。

もうすぐクリスマス。出来る事なら白馬の王子様をプレゼント出来たらいいのにそう言うわけにも行かず(苦笑)
また、ストレスや嫌な思いもさせたくないし・・