風邪でよく寝てるせいか加齢性早起きシンドローム(苦笑)で
今朝も早起きして空を眺めながらたばこをふかす。
今日は朝から曇り空で時折、雨がぱらぱら降ってて台風一過の
連休と言うのに天気は冴えない。
美容室に出掛けて気分だけでも晴れやかにってわけでもないけど
予約してるのでそそくさと家を出た。
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担当のYが朝の挨拶をしながら鏡を見ながら
「どうします?」
『いつもどおりで』俺
かれこれ10年近く、このやり取りが続いてる気がする
もう25年くらいは俺の髪の毛を切ってもらっていていつもの会話だが
いつも微妙に長さやスタイルが違う(爆!)
「ちょっと後ろが伸び過ぎてるかなぁ~?」
『じゃ、いつもどおりの長さで・・・』
「はい」
ホンマかいな!?なんてやりとりでこれでokな感じだ
美容師としては髪型に変化を求めないのでつまらない客だろうが長年の
つきあいのせいで結構、プライベートな話もする仲なのでお互いが安心感がある。
連休話や車話と俺のドライブ話が続いて
「最近、僕もよく車で出掛けるんですわ」
『どこ行くの?』
「ちょっと母親のところに・・・」
Yの両親は離婚しててお母さんは水商売をしてる。が盆も正月もほぼ帰らないのだ。
それはYの母親には内縁の夫が居てるせいもあるからやも知れない。
その言葉でピンと来たが突っ込みを入れるべきか瞬間的に考えたが
『お母さん、調子悪いの?』
「ええ、実は・・喉に大きい腫瘍があるらしくって8月のはじめに手術するんです。」
『いくつやったけ?』
「まだ、若いんですよ。70」
『若い言うてもそれなりの年やし40過ぎたら何があったっておかしないで!』
「たぶん、大丈夫です」
気休めを言うより思ったことを言っておこうと
『親が生きてるだけでも俺みたいに両親おらんもんからしたら羨ましいけど
何があってもおかしくないから後になって、ああしておけばよかったとか思わんようにした方がええで!』
最悪ケースを考えて行動しといた方がええと言い掛けて言葉をのんだ。
『そう言えばウチの会社のもんのお母さんも喉に腫瘍が出来て手術しはったけど
元気にしてはるわ!!』癌の手術後、経過良好な人の話を思い出して言うと
にっこりとYが笑って
「そうですか~!!」
なんだかんだでやっぱり親はありがたい存在だ。
こう言うときになって常日頃は疎遠になっててもグッと距離が狭まるのが親子。
ふと母子家庭で育ったYの心中を察した。
支払いを済ませて別れ際に
『今度、来る時は終わってるな。ええ知らせ願ってるわ!』
「はい、ありがとうございます。たぶん大丈夫やと思います。」
自分に言い聞かせてるように言うY
『くれぐれも悔いが残らんようにしときや。』
Yがお礼をするように頭を下げ、手をかざした顔を見ると
母親の病気の話をして少し楽になった様な笑顔を浮かべた。
嬉しいときよりもつらいときの話をする方が気持ちが楽になる。自分自身の気持ちを落ち着かせたり、整理したりする効果があるのかな?なんて考えながら帰宅途中でドトールコーヒーに寄り、休憩して帰ることにした。アイスコーヒーを飲みながらイヤホンの音楽のボリュームを少し下げた。
ぼんやりたばこをふかしながら少し昔のことと身近な出来事を思い出した。
Wonderwall / Oasis
昔は守ってくれたであろう母親を出来ることなら守ってやりたいだろう。
Yの顔が浮かんだ。
話をして楽になったのならよかったけど
来月
どうなるか・・・・
そんな想いが頭をかすめた。
空がすっかり雲が晴れたのを見て
思わず笑みがこぼれた。